2年生と3年生に続き、1年生の漢字eブックが完成しました。
現在、Appleブックストアにて好評発売中です。
iPadやiPhoneをお持ちの方は、無料で立ち読み可能です。ぜひアクセスしてみてください。
ミチムラ式 漢字eブック(電子書籍)のご案内目次
漢字eブック1年生の中身
1年生の漢字eブックは下のようになっています。2年生の漢字eブックと同じ構成です。
1年生の漢字は簡単です。練習すればほとんどの子が書けるようになります。
しかし、手本を見て写し書きする覚え方が通用するのは2年生までです。
漢字を覚えるのが苦手な子どもが1本ずつの線の足し算で覚える方法を続けていると、3年生になる頃には、あれ? 全然書けないし、前に習った漢字も忘れている…、なんてことが起こってしまいます。
1年生で習う漢字の半分は基本の漢字
1年生で習う漢字の半分は木や土などの部品に分解できない基本の漢字です。
ミチムラ式漢字学習法は唱えて覚える学習スタイルですが、基本の漢字は書けるように練習する必要があります。
しかし、手本を見て一本ずつ写し書きするより、書き方を唱えて確認、書き方を唱えながら書くと、視覚だけでなく聴覚の刺激も加わるので、書きやすくなります。
1年生から積極的に音読みをマスターしていきましょう
ミチムラ式漢字学習法は、部品の組み合わせを唱えて覚えるところに特徴がありますが、「読み」に関してもしっかりと研究しています。
低学年の教科書で示される読み方は訓読みがほとんどで、音読みの言葉は少ししかありません。
たしかに、「玉」の音読みの「ギョク」など、1年生にとっては難しい読み方もありますが、3年生以降で音読みの習得に苦労する子どもを多く見てきた経験から、ミチムラ式漢字学習法では新出漢字を覚える時に小学校で習う全ての読み方を提示する方法を取っています。
学校では追加される読み方をしっかりフォローするケースが少ないので、ミチムラ式漢字学習法は「できれば最初に全ての読み方を唱えて覚えましょう」というスタンスです。
しかし、覚えるのが難しい場合もありますから、あとで習う読み方や難しい読み方は、点線の下に小さめの文字で記載して区別しています。
1年生の漢字を使う言葉はとても多いです
1年生で習う漢字は日常生活でよく使う言葉がとてもたくさんあります。
だからこそ1年生で習う漢字なのですが、例えば「手」を使う言葉を見てみましょう。
ご覧の通り、かなりの語数を掲載しています。
1年生にはわからない、知らなくてもよい言葉も多く載せていますが、全てを覚えてほしいというわけではありません。
こうした言葉に触れておくことが大事なのです。とくに音読みの言葉は日常生活や街中の看板や広告でよく見かけるでしょう。そんな中から自分の知っている言葉を見つけた、読める、という喜びにつながっていきます。
そして、すべての言葉というわけにはいきませんが、代表的な言葉にはイメージ画像を添えて、意味を理解しやすくしています。
さいごに
ここまで簡単に1年生の漢字eブックを紹介しましたが、実は1年生の漢字eブックはもっと後にリリースしようと思っていました。
その理由は、製作の過程で内容が少し難しすぎるのではと感じ、時間をかけてじっくり練り直す必要があると考えていたからです。さらにひらがなやカタカナのコンテンツも載せたいと考えていました。
しかし、結局は現状の構成でリリースすることにしました。それは2年生や3年生の復習に使える、学校の先生や保護者の方たちにとっても有用なコンテンツだと考えたからです。
一応、1年生の子どもでも触って活用できるように、子ども向けの解説は分かち書きで1年生レベルの漢字にとどめ、成り立ちにはすべてルビを振ってあるので、読みたい子はどんどん読むとよいでしょう。
まだ読むのが難しい場合は、上段の読み書きを唱えて覚える部分と写真を眺めるだけでも十分だと思います。
1年生の漢字eブックには追ってカタカナのコンテンツも追加する予定ですが、それはもう少し先の話です(購入後もコンテンツはアップデートされます)。
また、そのうち簡易版の「漢字eブックLite(仮)」も作りたいなと思っています。
2〜4年生の漢字eブックもAppleブックストアにて好評発売中です。
信じられないかもしれませんが、1〜3年生の漢字をミチムラ式で取り組むと、4年生以降はもちろん中学生で習う漢字がとても覚えやすくなります。4年生以降の漢字eブックを楽しみにお待ちください。
横浜市の通級指導教室でLD指導を担当しています。
2年生の息子にも漢字eブックを使ってみて様子をみました。「漢字eブック、使う?」と声掛けすると宿題に取り掛かる抵抗感が下がります。彼のクラスでは漢字ノートに5回練習することになっているのですが、彼は「かきかた」の音声に合わせて書く方法を楽しんでいます。一文字書くたびに音声ボタンを押すのです。
熟語とその写真を眺めるのも好きなようです。説明が難しい言葉の意味も、写真が的確に意味をあらわしてくれていて助かります。習っていない漢字も含まれているけれど、なんでも新しいことを吸収したい意欲があるので、興味を持って書き写しています。温室の「温」を書き写すときに、三つの部品の組み合わせとして捉えられている様子でした。二本の指でピンチアウトして拡大表示させられるのもデジタル教材の良さですね。
また、新しい部品が出てきた際に「おいかんむりを使う字」のような囲みをチェックするようになりました。今後習う漢字にも利用されていることを知ると、部品を覚える意欲が増すようです。
せっかく1人1台のタブレットが配布されるのだから、ゆくゆくは教育委員会が横浜市全部のタブレットに標準装備してくれるようになるといいな、と願っています。
通級のLD指導で利用したいと思って、タブレットへのミラーリングを模索しましたが駄目でした。ApowerMirrorというミラーリング用のアプリをダウンロードできるように委員会に申請手続きまでして試みましたが、学校のICT環境ではそのアプリも役に立ちませんでした。仕方がないので、私物のiPhoneを使って指導しようと思います。(委員会の許可は得ました。)
そもそも指導に使うものなのだから学校の予算で漢字eブックを買ってもらえれば問題がないのですが、学校の予算を執行するシステムが、実体のない電子書籍に対応していないとのこと。前例がないため、事務員さんにも教育委員会にも難しいといわれてしまいました。今後、デジタル教科書などの扱いがどうなるのか、それに伴って副教材として学校単位で電子書籍を購入できるようになるのか、注目したいところです。
千里の道を一歩一歩進めていらっしゃる道村先生を尊敬しています。どうかお体を大事になさって、漢字eブックを完成させてください。心から応援しています。