5年生の漢字eブックで表現したかったこと

高学年の漢字学習で必要なこと

高学年になると、これまでに習った漢字と混乱する場面が多くなります。

覚えた漢字が増えれば増えるほど、子どもたちはよく似た形、偏(へん)だけがちがう漢字などを書き間違えるし、同じ読み方の漢字もどんどん増えるので、同音異字の使い分けにも苦労します。

道村静江

高学年レベルの漢字の使い分けは、大人でも迷う部分が多いです。

高学年の漢字学習では、こうした微妙なちがいをどれだけはっきりと区別できるかが大切です。

そして、このポイントは、一字を完成させること、宿題をこなそうとひたらすら書いて練習するスタイルでは解決できません。

一画ずつ書き足しながら、あるいはそれらの漢字をバラバラに覚えようとするのではなく、過去に習った漢字に使われていた部品の組み合わせでとらえる「分解・合成の視点」を持つことが大切だとミチムラ式は考えています。

なぜなら、過去に習った漢字の部分を組み合わせると新しく習う漢字も覚えやすくなります。

そして、使われている部品のちがいに意識を向けさせられるので、書き間違いをグッと減らせるからです。

さらに、部品を通して漢字の意味もわかりやすくなるので、どんな言葉に使う漢字なのかも区別しやすくなります。

抽象的な意味の漢字をどうクリアするか?

下学年で習う漢字は目に見える具体的なものを表したり、生活の中でよく使う漢字が多く、意味もわかりやすいです。

しかし、高学年になると抽象的な意味をもつ漢字がとても増えます。

目に見えないものや微妙な心情を表す字など、漢字一字では意味をとらえにくいものも多いですが、こうした場面では漢字が示す意味を理解しながら、その漢字を使う熟語を多く知る学習がとても大切です。

新しく覚える漢字を学ぶ時に、どんな言葉があり、どんな場面で使う言葉なのかをあわせて学ぶと、抽象的な意味の漢字の輪郭が少しずつはっきりとしてきて、漢字の意味もつかみやすくなります。

そのために、ミチムラ式漢字学習法では、「成績表のセキ」「複雑のフク」のように、すべての漢字の音読みに「単語親密度が高い」言葉を選び、セットで提示しています。

教科書に載っている言葉で覚えてもよいのですが、ミチムラ式漢字学習法では単語の親密度の高い言葉から、さらに同音異義語を外して、必要なら言葉を加えて、ほとんどの日本人がまちがえずに漢字を特定しやすい言葉を選んでいます。

私たちは、これを「漢字のタイトル」と呼んでいます。

読めて使えることを目指しましょう

高学年の漢字学習で大切なのは、「読めて、適切に使えて、言葉を増やす」ことです。

漢字一字を正確に書けることばかりに必死になっている場合ではないのです。

正確に書けるようなって漢字テストで高得点を取る、というのも大切かもしれませんが、

せっかく覚えた漢字を実際の場面で使えない、言葉を知らないままでは、もったいないですよ。

高学年で習う漢字のほとんどは、3年生までに習った漢字の組み合わせで書けるので、部品の組み合わせで書き学習は効率よく済ませて、知っている言葉、使える言葉を増やしましょう。

漢字を覚えるのが苦手なケースでも、書けることより「読める」「言葉を増やす」ことを優先してください。

書けるようになるのは最後のステップ、中高生になってから書けるようになるのでも全く問題ありません。

書けなくても、部品に注目して漢字を読み分ける、意味がわかれば、キーボードで入力できます。

令和の時代における漢字学習の最終ゴールは、漢字一字を書けるようになることではありません。

「読めて、適切に使えて、言葉を増やす」ことです。

こうした意識で取り組むことが、子どもたちの今後の学習や社会生活の大きな力となるはずです。

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