2年生の部品は3年生以降に習う漢字にも繰り返し登場します。部品の名前と形を覚えてサッと書けるようになっておくと、3年生以降の漢字学習がラクになります。部品の組み合わせで成り立ちがわかるようになり、さらに漢字の意味や言葉の意味につながる本物の学習へと発展していきます。
そして、2年生に引き続き、新しい部品がたくさん登場します。レベルが高い部品も出てきますが、苦手な漢字を克服する、得意になる近道は、これらの部品をマスターすることです。よく似た形を言葉で区別できるとケアレスミスが激減するし、成り立ちを通して漢字を深く理解できるようになります。
目次
まずは、漢字に何度も使われる「部品」は書けるようになりましょう。
部品は画数が少なくて簡単な形なので、すぐに覚えられると思います。
そして、学校ではくわしく教えてもらえませんが、「部品」の名前も覚えましょう。
漢字全体を把握するために「部品」の学習は欠かせません。また、ミチムラ式では「部品」を覚えることが漢字を制覇する近道だと考えています。
ちなみに、「部首」と「部品」はちがいます。
「部首」は漢字に使われている特徴的な「部品」を1つだけ取り出して、何万字とある漢字を探しやすくするための索引記号のような存在で、漢字辞典の「部首」ごとに漢字を分類して並べています。
しかし、現代では漢字を辞典で探すケースは少なく、電子辞書やネット検索に至っては読み方を入力すれば探せます。
だから、漢字の「部首」を覚える重要性はひと昔前と比べて低くなっています。
しかし、部品が示す意味を知ることが重要です。
なぜなら、漢字はそれぞれに意味があるパーツの組み合わせで構成されているからです。
その組み合わせの意味が漢字の「成り立ち」で、漢字辞典でもかんたんに掲載されています。
漢字の成り立ちは難しい昔話も多くて、漢字の成り立ちを知る学習を敬遠する方は多く、また重視する教育者も少ないので、ミチムラ式が提案する部品の名前を覚えて、意味まで知ろうという学習スタイルにギョッとする方も多いです。
それもそのはず、漢字辞典でも少ししか載っていないので、自分で調べるのは大変な作業なので、敬遠するのも無理はありません。
そこで、2024年からの漢字カードは部品カードをさらに充実させて、部品の意味もかんたんに載せるようにしました。
さらに、漢字カードplus(カード裏面のQRコード)で電子書籍「漢字eブック」の解説や成り立ちをイメージ写真付きで紹介しているので、これからは手軽に部品の意味と成り立ちに触れられると思います。
ちなみに、ミチムラ式漢字カードや漢字eブックで示している部品の組み合わせは、できるだけ漢字の成り立ちに沿って部品に分解しています。
1~3年生で習う漢字は成り立ちが分かりやすいものが多いので、「部品の組み合わせ」を楽しめると思います。
難しくてわかりにくい漢字は、自分なりのストーリーを作ればいいですよ。部分の意味がわかっているからこそ、自由に考えて想像をふくらませる楽しさもあります。
とくに漢字を覚えるのが苦手な子どもの場合は、漢字の形や読みだけを覚える学習にとどまるのではなく、「なるほど、そういう意味で作られたのか!」と納得しながら、その奥にある漢字の楽しさを知ってほしいです。
さらに、成り立ちを参考に漢字をストーリー仕立てで学んだら忘れにくいし、忘れても思い出しやすいです。
つまり、漢字を丸暗記しようとするのではなく、部品の組み合わせを理解して覚える学習スタイルへ移行することができます。
この学習スタイルを身につけると、4年生以降はもちろん、中学校で習う漢字を覚えるスピード、覚えやすが圧倒的に変わってきます。
部品(パーツ)の意味を知ると漢字が覚えやすくなる 4年生〜6年生で習う漢字の覚え方・取り組み方・教え方ラテン語にルーツがある英語などのアルファベットを使う言語体系と違い、漢字は意味を表す世界でたった一つの表意文字です。
漢字一字の中におもしろくて奥深い話があり、漢字の示す意味が詰め込まれているのです。
その漢字の本質を全く気にしないで、漢字の形だけを覚えようとする学習はとてももったいないと思います。
なぜなら、高学年で漢字を覚えるのが苦手(読み書きに苦手な特性がなくても)な場合に、意味を考えず形だけを丸暗記しようとして混乱、漢字テストでまちがえるケースがとても多いからです。
だから、せっかく「部品の組み合わせ」で漢字のしくみをとらえた学習を始めようとしてるのですから、ぜひとも部品の意味まで知りましょう。
意味がある部品の組み合わせから、漢字一字の意味がわかるようになると、その漢字を使う言葉の意味もわかりやすくなって、言葉の世界もどんどん広がります。
漢字は一字で複数の意味を持っている場合がほとんどですが、成り立ちを理解できるようになったら複数ある意味も関連づけられるようになるでしょう。