漢字学習は読めることが最優先|4〜6年生

高学年の漢字は音読みしか習わないものが多く、意味が抽象的な漢字も増えます。教科書に使われる言葉も音読み熟語だらけになるので、高学年で読みにつまずいていると、全ての学習が止まってしまいます。「漢字が苦手」な場合は、まずは「読める」ことを大切にして学習に取り組みましょう。

漢字学習において「読める」ことの大切さはほとんどの人が感じているところだと思います。

一方で、読む苦手さは試行錯誤しながら時間をかければ、そのうち読めるようになると思っている人も多いです。

たしかに、そのうちなんとなく読めるようになる子も多いのですが、なんとなくでは読むのが難しい子も一定数います。

しかし、学校生活では文字を読めないと学習内容に真剣に向き合うことができません。

勉強に対してやる気も削がれてしまう状況に陥りやすいので、「そのうち読めるようになる」と悠長に構えていてはいけません。

なるべく早くどうにかしなければ!

しかし、小学生たちに実際に聞いてみると、多くの子が「読むのは大丈夫だよ!」と思っているようなのです。

本当にそうでしょうか? 次のような傾向がないか確認してみてください。

教科書は何回か音読練習をすれば読めるようになる。だけど、初めて見る文章(国や県の長文の学力テストなど)はすらすら読めない。読書は好きではない。

「読める」ということは、初読の文章をそれなりに読み進めることができるということです。

声に出さず黙読して理解しているようだ。

訓読みで文字を追えると、意味することがなんとなくわかるので、読めていると思っている可能性があります。音読みしかない漢字を使う言葉を正確に読めていなくて、なんとなく読み流しています。

次のような熟語をどう読んでいるか、確認してみてください。車中|岩石|大小|上下|左右|強弱|名月|赤道|雨天

もし、訓読みだけで読んでいるようなら、既習漢字の音読みが入っていません。

上のような傾向があると、漢字だらけの高学年の教科書はもちろん、読書を含めて様々な言葉がきっと読めない状態だと思います。

さらにネットなどで情報収集をしようにも漢語だらけの文章が読めません。

また、正確な読みが分からないと、ICTを活用しようと思っても文字入力で困ってしまいます。

つまり、学年が上がるに従って増えてくる漢字の二字熟語を読めるようにするためには、音読みの習得が必要不可欠なのです。

そして、小学校の高学年からは「漢語を読む力をつちかう」ことが漢字学習の大きな目標になります。

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