漢字eブック1〜6年生の「あとがき」に代えて

電子書籍「漢字eブック」の6年生まで、全ての学年がシリーズとしてようやく完結しました。
そこで、各学年のあとがきに代えて、作者からのメッセージをお伝えします。

起業する直前の2017年末に2人で記念撮影した時の一枚です。(左:静江、右:友晴)

道村静江より(会長)

これまで10年間に渡って「ミチムラ式漢字カード」を提供してきました。

漢字カードの内容は、過去に盲学校や小学校で接してきた漢字を覚えるのが苦手な子どものために作ったものです。

漢字の学習といえば「書いて覚える」の一択でしたが、「部品の組み合わせ」で書けるようにして、「音訓セットの漢字のタイトル」で読めるようにするミチムラ式独自の工夫は、少しずつ世間に受け入れられるようになっていると感じています。

しかし、小さなカードに示しているのは必要最小限の情報です。部品の組み合わせの意味までは載せていません。
(ミチムラ式は視覚障害者の漢字学習が原点なので、シンプルで見やすい構成になっています。)

そのため、漢字カードを活用いただいても、漢字の部品を覚えることの大切さ、部品の組み合わせで意味が作られている漢字の面白い話を提供するのは、指導的立場にある方の働きかけや手腕に委ねざるをえませんでした。

しかし、漢字eブックでは学年レベルに応じて、ときには上の学年で習う漢字も示しながら、子どもにも分かるように「漢字のしくみ(合理性と面白さと奥深さ)」を伝えることができたと思っています。

最後に先生や保護者にお願いです。

子どもたちを漢字嫌いにさせないでください。

やる気になれない方法を無理強いするのではなく、目の前の子が楽しく学べる方法を探してあげてください。
「わかった!おもしろい!できる!」と実感させて、「子どもの心を動かす」ことに努めてください。

漢字はひたすら書いて覚える単純作業であってはいけません。
そのためのヒントや大人も楽しめる内容を「漢字eブック」にたくさん盛り込んだつもりです。

漢字eブックの活用を通して、多くの子どもたちが「漢字の勉強って楽しいね」とつぶやいてくれることを期待しています。

道村友晴より(代表取締役)

2018年に母と2人で会社を立ち上げた時から、いつかこんなものを作りたいと密かに試行錯誤してきたものが、ようやく1つの形になりました。

当初、この漢字eブックの内容は、紙の本として出版するつもりでした。

しかし、印刷物は紙面に限界があり、一字につき見開き2Pを使うと仮定した場合、1学年でファッション雑誌並みの400Pを超えるボ大リュームとなってしまい、子どもが使うのは現実的ではありません。

また、1字が1Pにおさまる簡素な構成にしないと実現できないこともあり、それで何ほどのことを伝えられるだろうと、二の足を踏んでいました。

しかし、2020年春にコロナ禍が始まり、世の中の大混乱を目の当たりにするなかで「今やらなくていつやるの? 今でしょ」そんな心の声に押されて、勢いで電子書籍のスタイルで作り出しました。

電子書籍は紙面に限界がないので(本当はありますが)、大きく見せたい写真を何点でも掲載できます。どれだけ解説を書いてもページに収まります。通常の印刷物ではこうしたことは不可能、目的の漢字のページを探す手間も軽減できます。

電子書籍のマーケットはとても小さく、扱い慣れない方も多いと思いますが、タブレットさえあれば低価格で提供できるメリットも大きいと思います。(漢字eブックを紙の本にしたら1冊1万円を超えます。)

作り出す前にも試行錯誤を重ねていましたが、漢字eブックのような教材を作るのは、私たちにとっても初めてのことで、とてもチャレンジングな企画でした。

そのため、まだまだ荒削りで、修正したい部分がいくつもあります。
追加していきたいコンテンツもあります。

これからも少しずつアップデートを重ねて、よりよい漢字学習教材を作って参りますので、今後もみなさまからご指導ご鞭撻をいただけるよう、よろしくお願い申し上げます。

ミチムラ式漢字eブック|アイキャッチ画像 ミチムラ式 漢字eブック(電子書籍)のご案内

1 COMMENT

鷲尾

待ちに待った六年生の漢字eブックの完成!ありがとうございます。楽しみにしておりました。
まずは読み物として楽しませていただきます。

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