中学生|ミチムラ式で取り組めば中学漢字もこわくない

小学漢字をミチムラ式で取り組んだなら、中学校で習う漢字は簡単に思えるはずです。なぜなら、中学で習う漢字の72%は小学3年生までに出てきた基本漢字と部品の組み合わせで書けるからです。小学4〜6年の基本漢字と部品を含めたら、そのお割合は90%を超えます。だから、小学6年年生では漢字が得意、せめて苦手意識を克服して中学へ進学できることを目標に準備できたらいいなと思います。

中学3年間で習う漢字数は1,110字

中学校の3年間で習う漢字数は1,110字もあります。

小学校の6年間で習う漢字数が1,026字なので、ほぼ倍のペースで1年でざっと400字、次々と新しい漢字が登場します。

しかし、小学校の漢字をミチムラ式で覚えたら、小学校3年までの部品の組み合わせで72%が書けます。

6年生までの部品と基本漢字を加えたら、93%が組み合わせで書けてしまうのです。

とても合理的な学習法だと思いませんか?

難しそうな漢字も分解すればかんたん

中学で習う難しそうな漢字を中学校編の漢字カードで例を示してみます。

鬱:これは読めても書く気にならない字です。実際にほとんどの人が書けません。

しかし、部品に分解してみれば、1つ1つの形は小学1年・2年で習うものばかりです。

米印(※)は記号ですから書けますね。うけばこ(凵)とさんづくり(彡)の部品を知っていれば、配置を確認しながら「書き方」を何度か唱えたら、手本を見ないで書けるようになります。

ウソだと思う方は、実際にやってみてください。

醸:これも部品に分解したら、小学3年レベルの組み合わせです。

一事が万事、中学校の漢字はこのような漢字がほとんどです。

画数が多く複雑そうに見える漢字も、部品に分解してしまえばほとんどが小学3年生レベル、分解・合成の視点があれば、書いて覚えるより圧倒的にラクです。

中学で習う漢字は読めればよい

そして、中学校の漢字は「学習指導要領解説・国語編」に次のような目標が示されています。

中学3年生までに、常用漢字の大体を読むことができること。小学漢字を文や文章の中で使い慣れること。

つまり、中学校で習う漢字は読めればいいのです。

専門的な職業を除けば、たしかに日常生活や社会で中学漢字を手書きする機会は皆無です。

しかし、小学漢字は読み書きできて、文章中で使えるようにしなくてはいけないのです。

難関私立は別として、公立高校の入試で漢字の読み問題は中学漢字からも出題されますが、書き問題は小学校の漢字(主に高学年)からしか出題されません。

中学校の国語の授業では小テストで毎回一定量の漢字を覚えて、書くテストを実施されているようです。

しかし、授業のなかで漢字を教える時間はありません。

全て自学自習なので、テスト前に慌てて覚えようとする中学生はたくさんいます。

それらをひたすら書いて覚えよう、一字ずつ覚えようとするのではなく、書くことはミチムラ式の組み合わせであっという間に覚えてられます。

その代わり、その漢字を使われている言葉を知って、それが示す意味を知る学習に重点を置けますが、そもそも中学漢字を使う言葉はそんなに多くないのです。

中学漢字を使う機会は限定的

そして、中学校編の漢字カードを編集する過程で、私たちは次のようなことを痛感しました。

  • 日常生活で中学漢字を目にする機会は少ない
  • 中学漢字を使う語彙はとても少ない
  • 中学漢字を含む言葉を使う機会はさらに少ない

中学校で習う漢字を使う語彙は本当に少なく、上記の2字のカード裏面に記載している数個の言葉を知っていれば十分です。(鬱は多い部類に入ります。)

書くことは「分解・合成の視点」があれば、小学漢字で覚えた知識ですぐに書けます。

そして、読むことは、音読みを1つ覚えればよく、小学校で習った漢字から読み方がつながる部分も多いので、予想がつきやすいです。

だから、中学校で習う漢字を使った二字漢語を読めるようにすることが課題となります。

約半分にの漢字に訓読みがありますが、そもそも使用頻度は少なく、かなで表記される場合も多いです。

小学校で習う漢字は日常生活でよく使う

中学校で習う漢字と比べて、小学校で習う漢字は生活の中でいろいろな場面で実に多く使われています。

「漢字eブック」の言葉集を編集する段階で、単語親密度データベースをよく見ましたが、とくに小学校3年生までに習う漢字が親密度上位の言葉にずらっと並んでいるのです。

しかも、複数の意味で使われる漢字が多いのです。

こうした傾向からも、小学校の漢字を制覇することが中学・高校の学習につながるだけでなく、社会生活を送るうえでとても大切なことか分かります。

だから、どうか小学校の段階でそれなりに読み書きできる自信を付けて、中学校へ進んでほしいと願っています。

6年生から復習しても遅くありません。決してあきらめないでください。

そして、漢字学習は書けることが最大の目標ではありません。

中学校編の漢字カードもご用意していますが、「読めて使える」ことが最終ゴール、そこを目指して子どもたちを導きたいのがミチムラ式漢字学習法のコンセプトです。

5 COMMENTS

ゆうママ

お世話になります。

我が家の長男は、読み書きが苦手なディスクレシアという学習障害があります。

その中でも、『音韻障害』が顕著です。
音韻障害とは、文字を目で見て、音に変換して口に出す能力が低いです。

そのため、漢字を習得するのにどうしたものかと悩んでおりました。

そんな時、ミチムラ式カードに出会い、時間はかかっても、学年相当の漢字はしっかり身につけられました。

本当に、感謝しかありません。
ありがとうございます。

そして、当時は中学生版は未発売でしたが、今は発売されているんですね。

さらに小学生版にはebookまで出ているなんて、驚きです。

これまで、読み方の音声情報がないので、親がつきっきりで唱えていましたが、ebookなら、音声付きのため、一人でも学習を進めていける仕様になっているのが、素晴らしいと思います。

是非是非、中学生版も発売をお願いします。
中学生版のebookの発売予定はないのでしょうか。
開発中であれば、いつ頃になりそうでしょうか。

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ミチムラ親子

長らくコメントに返信していませんでした…。ごめんなさい!
小学校はミチムラ式漢字カードを使って乗り越えられたのこと、私たちも嬉しいです。ありがとうございます。
中学校編の漢字eブックはいつか作りたいと思っていますが、まだ開発に着手できておらず、今のところ発売は未定です。
ご期待に沿う回答とならず、申し訳ありません。

返信する
中1母

中学1年男子です。支援級在籍。
小学校の時から、読み書きが苦手で、結局あまり対策を取らずに中学にあがってしまいました。うつすことはできるが、なぐり書き、中学では交流クラスにいき、授業を受けますが、板書、ワーク、テストなど、漢字を書けない事が原因だとは思いますが、ストレスフルになっています。家庭でもテスト勉強ではついつい字が間違うと怒ってしまうため、本人には家も辛いものになっています。
ここで、テスト等を諦め、漢字をやり直した方がいいのかなと思い始めています。
漢字がわかるようになれば本人が楽になるのではないかと。
アドバイスお願いします。

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ミチムラ親子

コメントありがとうございます。
たしかにその状況では本人のストレスも大きいでしょうし、家でも安らげないのはお互いに辛い状況だと思うので、どうにかして改善を図りたいですね。
本人の特性や学校の支援体制について詳しいことがわからないまま安易にアドバイスするのは差し控えたいところですが、「漢字を書けない=勉強ができない」はもはや過去の考え方だというのはお伝えしたいと思います。というのは、インプット・アウトプットする方法は紙と鉛筆以外にもたくさんあるからです。
そして、漢字学習の本当の目的は「書ける」ことではありません。本当の目的は、言葉をたくさん知って使えるようになること、つまり語彙学習です。誤解を恐れずにいえば中学校で習う漢字はとくに書ける必要はなくて、読めればOKです。中学校での本当の目標は中学校で習う漢字を読めて、小学校で習った漢字を書いて使えるようになることです(学習指導要領にもそう書いてあります)。
たかが漢字です。漢字のおかげで勉強が楽になることはあっても、漢字が勉強の邪魔をしてはいけません。漢字が原因で勉強を諦めなくてはいけない状況は本末転倒なので、やり方・学び方を変えましょう!
とりあえず目の前のテストは無視していいと思います。そのかわり、上を踏まえて本人にとっての学びとは何か、どこを目標に、何を大切にして勉強を継続するかを考えるのがよいかと存じます。「漢字をやり直す」のも大切ですが「書ける」ことを第一の目標にするのは本人にとっても実りが少ない気がするからです。

と、ここまでが前段で、この先はされど漢字という話が続きます。
なぜなら、漢字と日本語は密接に関係しているので、日本語を使いこなすためには漢字の知識が必要不可欠だからです。書くのが苦手でも、読むのが苦手でも、漢字の知識を身につけて言葉を深く理解、そして使えるようにする学習は可能です。

…と、ここまで書いてみましたが、私たちの真意が伝わるか不安です。よかったら問い合わせフォームからご連絡ください。直接お話ししましょう。
https://kanji.cloud/inquiry/

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