ミチムラ式漢字カードには、子どもたちに覚えて欲しい必要最小限の情報を記載しています。漢字の読み書きをラクに覚えましょう!
オススメの使い方は、カードの表と裏を交互にめくって「大きな声でリズムよく」元気に唱えることです。
目で見るだけより、視覚と聴覚の両方を使って情報をインプットしたほうが定着します。
オススメできない使い方の例だけを先に挙げておきます。
- カードを見ながら写し書きする(→ 漢字ドリルと変わらない)
- いきなり書くことから始める(→ まずは読み方と書き方を確認しよう)
- 書き方だけを覚えようとする(→ 読み方とセットで覚えよう)
ただし、漢字を覚えるのが苦手だったり、お子様の特性が強いケースでは柔軟に対応されてください。
基本的に「こうしなければならない」ということはありません。
楽しく漢字学習に取り組めるようになることが最優先。そのために作った漢字カードです。
漢字が苦手・覚えられない子どもへの支援とサポート方法目次
1.読み方(漢字のタイトル)を確認しよう
カードおもて面の左上に大きな文字で漢字を示しています。
まずは、そのカードうら面に書かれた「漢字のタイトル(読み方)」を読んで、これから新しく覚える漢字の読み方を確認します。
最初はゆっくりで構わないので、声に出して読み上げてみましょう。
音読みには、その漢字が使われている言葉をセットで表記しています。
「べんきょう の きょう」「労ドウ の ドウ」ように、読み方とセットで表記された言葉も一緒に唱えましょう。
そして、訓読みに送り仮名があるときは「 _ (アンダーバー)」で示しています。
お手本の読み方のように「 _ 」の部分は一拍あけて唱えましょう。送り仮名を間違えないようにするための工夫です。
漢字カードには小学校6年間で習うすべての読み方を記載しています。
点線下部の小さな文字で書かれた読み方は、その学年で習わずに後から追加される読み方です。
現学年の漢字テストには出題されないかもしれませんが、無理のない範囲で一緒に唱えて覚えましょう。
というのは、学校や教科書は後から追加される読み方を丁寧に指導してくれるとは限らないからです。
また、4年生以降のカードには、中学校で習う読み方であっても意味の理解を助ける訓読みや日常生活に役立つと思われる読み方に「㊥マーク」をつけて示しています。
中学校の国語の授業で漢字の時間はありません。基本的に自学自習です。丁寧に教えてくれるとは限らないので、中学まで待たずに一緒に覚えてしまうのがオススメです。
漢字カード裏面の下段には、その漢字を使う短文と語例を示しています。
覚える漢字と知っている言葉を関連づけておきましょう。
2.書き方(部品の組み合わせ方)を確認しよう
読み方を確認したら、次は書き方です。
カードおもて面の下半分は部品の組み合わせ方を示しています。どの場所の形を示しているかを確認しながら、声に出して読み上げてみましょう。
漢字を見ながら、いきなり書き始めるのはNGです。まずは唱えましょう。
「月」や「半」のように、部品の組み合わせで書けなくて、他の漢字に部品として使われるような基本漢字には赤い「きほん」のマークをつけています。
基本漢字はミチムラ式漢字学習独自の分類ですが、基本漢字は部品に分解できないため書き方の説明が長いです。
すべて覚えるのが難しい場合は書いて覚えてもOK。ただし、いきなり手本を見て書くのはNGです(混乱の原因)!
まずは唱えて、書き方を確認してから書くようにしましょう。書き順がややこしい字でも、書き方を頭にインプットして(言葉にすることが大切)、字の形が頭に浮かぶようになってから書き始めると書きやすいです。
基本漢字は正確に書けるようにしっかりと練習しましょう! 書き方を口に出しながら書くように練習すると、正しい書き順で正確に書けるようになります。
その学年で新しく登場する部品には、部品カードを用意しています。
赤字の部品番号を参照して、部品の名前と書き方を確認します。
そして部品の形と名前を覚えましょう。中学校までに習う膨大な量の漢字を覚えるのがラクになります。
これから何度も出てくる形です。上の学年になったときに細かい部分で書き間違えないようになるので、面倒くさがらずに覚えるようにしましょう。
教科書では後で習うはずの漢字が、部品の一部として先に使われていることがあります。
たとえば、光村図書の教科書では「皿」(156番目)より先に「温」(23番目)を習います。
「温」の部品に「皿」が使われているので、先回りして「皿」を覚えてしまいましょう。
番号のカードを探して先に覚えてしまうのがよいでしょう。
なかには、上の学年や中学校で習う単漢字が使われている字もあります。
2年生で「点」、3年生で「泳」を書けるようになったら中学で習う「占」と5年生で習う「永」も書けるようになっています。
無理に覚える必要はありませんが、よりレベルアップした覚え方として先取り学習をするのもオススメです。
4年生以降も繰り返し使われる部品なので、先に覚えてしまうと後がラクです。
5年生や中学校で習う漢字がもう書けちゃったね!」とほめてあげれば、子どものやる気がアップ、自信につながりますよ。
なかには、常用外の漢字を示しているものあります。
あまり使わない漢字で、本来は覚える必要がない漢字ですが、中学校までに習う常用漢字(2,136字)に部品の一部として繰り返し登場する字のみを示しています。どこかのタイミングで覚えてしまうとよいでしょう。
低学年で覚えるのが難しい場合は、高学年になったときに2年生で習った「場」や3年生の「物」にも使われていたね、と振り返ってみてもよいでしょう。中学校の漢字にもよく使われています。
3.読み方と書き方を唱えて覚えよう
読み方と書き方を確認したら、カードの表と裏を交互に見ながら何度も唱えて覚えましょう。
読み方(漢字のタイトル)と書き方(部品の組み合わせ方)を別々に覚えるのはNGです。読み方と書き方を一緒に唱えて、セットで覚えるようにしましょう。
そして、唱えるのに慣れてきたらスピードアップして早口で唱えましょう。
覚えるときの唱え方は「リズムよく、早口で、元気よく」がポイントです。見本の音声を参考にして、元気よく唱えましょう。友達や大人と一緒に声を合わせて唱えるのもよい方法です。
小さな声でボソボソとゆっくり唱えていては、なかなか覚えられません。ぼんやり覚えてしまうと、細かい部分を間違えてしまいます。大きな声を出して、リズムよく早口で唱えて覚えましょう!
小さな字で書かれている部分は組み合わせ方の補足説明です。
最初に書き方を唱えて確認したあとは、省略して唱えなくてもOKです。
4.見ないで言えるようになったら書いてみる
カードを見ずに読み方と書き方を言えるようになるまで、リズムよく、早口で、元気よく、何度も唱えて覚えましょう。
書き方を唱えるときに、空中に手を置いて部品の場所を指し示しながら、パントマイムのように手を動かしながら唱えるのもよい方法です。
ただし、1画ずつの空書きはオススメしません。リズムが崩れて、覚える作業の妨げになります。部品の形がポンポンポンと頭に浮かんで、漢字の形をイメージできているのが理想的です。
何も見ないで言えるようになったら、一度だけ書いて確認してみましょう。
頭の中に漢字の形が浮かぶようになっていれば、きっと書けるようになっています。
うまく書けない部品や思い出せない部品のほか、下学年で習った漢字で忘れている字があったら、その部分だけを確認または書く練習をしましょう。
1字すべてを何度も書かせる必要はありません。漢字が苦手な子どもや漢字の勉強が嫌いな子どもは、何度も書く作業を嫌がります。最低限の努力でクリアできるようにしましょう。
5.読み方と書き方を確認しよう
しばらく時間を置いたあとで、カードおもて面の漢字を見て読み方(漢字のタイトル)が言えるか、その逆に読み方を見て(誰かが読み上げてもOK)、書き方(部品の組み合わせ方)が言えるかをチェックしましょう。
自分でチェックしてもよいし、保護者の方が読み上げたり友達同士でチェックし合うのもよいでしょう。
さらにレベルアップして、部品の組み合わせ方(書き方)を聞いて、読み方(漢字のタイトル)を言えるかをチェックし合うと、クイズみたいに楽しく取り組めます。
書き方を聞いて読み方が言えていたら、子どもの頭の中には漢字が浮かんでいるはずです。
書き方は部品の組み合わせ方が言えていたらOKです。繰り返しになりますが、何度も書かせる必要はありません(本人が書きたがっている場合は別ですが)。
覚えられない字、覚えにくい字、苦手な部分があったら、書けない部分だけを練習するとよいでしょう。
4年生以降のカードには、下学年で習った漢字が部品として使われている場合は習った学年を小さく示しています。
6.カードの使い方 〜応用編〜
カードに書かれている通りに唱えなかればいけない、というわけではありません。自分の言いやすい唱え方や気に入った言い回しがあれば、独自に工夫して唱えてもOK、自分が思い出しやすければOKです。子どもの個性は様々です。効率よく覚えられる方法で取り組みましょう。
手をたたいてリズムを取りながら唱える、体全体で漢字や部品を表現してみるなど、覚え方にも様々に工夫する余地があります。視覚と鉛筆を動かす手先の感覚だけで覚えるより、聴覚や体の動きなど多感覚でインプットしていったほうが覚えやすく、また思い出しやすいです。
じっと机に向かって取り組むより、体を動かしながら取り組んだほうが楽しく学べる子どもも多いですよ。
順番や中身を自由に入れ替えられるのがカード形式のよいところです。子どもが覚えやすい順番にカードを並び替えたり、抜き出したりするなど、先生や保護者がサポートしてあげると子どもの学びやすさが向上します。下記のような工夫をしてみましょう。
- 覚えた字を抜き出してカードを減らしていく → 成果が目に見える
- 覚えにくい字だけを抜き出す → 苦手な漢字を集中的に取り組む
- 同じ部品が使われている字をまとめる → 漢字を関連づけて覚える
- 音読み順に並び替える → 復習などで探しやすくする
ミチムラ式漢字カードは教科書で習う順番にカードが並んでいます。しかし、教科書の順番に覚えるのが必ずしも正しいというわけではありません。本来、漢字を覚える順番に決まりはありません。そして漢字は先取り学習が可能な分野です。上の学年で習う漢字であっても、書ける字や覚えられる字があったらどんどん覚えてしまいましょう。
とくに漢字が苦手な子どもの場合は、現学年の漢字をがんばって覚えようとするより、まずは2~3年生の漢字やそこに使われている部品の名前と形を覚え直す復習をすることが現学年の学習に追いつく近道です。読み方で混乱、または音読みが入っていないケースも多くあるので、読み方を合わせて復習するところから始めましょう。
2~3年生の漢字が書けるようになれば、部品の組み合わせで4年生以降の漢字はすぐに書けるようになるはずです。
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漢字カード裏面のQRコードからアクセスできる「漢字カードplus」で電子書籍「ミチムラ式漢字eブック」のコンテンツ(一部)を閲覧いただけます。
早口で唱える音声が付いたアニメーション動画もご覧いただけます。
まずは、漢字カードで読み方と書き方をしっかり確認したら、声優さんの音声に合わせて、画面を見ながら一緒に唱えておぼえましょう。
また、漢字eブックにも掲載している漢字一字の解説と成り立ちもご覧いただけます。
丸暗記するのではなく、漢字を理解して覚える学習にお役立てください。
4〜6年生|漢字を整理、理解して覚えるまた、漢字カード裏面に掲載している短文のイメージ画像も掲載しています。
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メールにリンクを貼っていただき、ありがとうございます。カードの使い方をとても詳しく説明していただいているので、自信を持って指導にあたれそうです。がんばります。