ミチムラ式

漢字学習法について

 一般的に漢字学習では書けるようになることに重点が置かれます。一方で読み指導はあまり重視されない傾向があります。しかし、教科書の単元を読むためだけの指導にとどまらず、先を見通した指導をするために「訓読み・音読み」のしくみを教えることはとても大切です。

 

 漢字の読みには音訓いろいろありますが、とくに音読みの習得が高学年の学習全般において大きなカギを握っています。低学年に多い訓読みがある漢字は日常生活に馴染みがある言葉で意味もわかりやすいです。しかし音読みには同音がたくさんあるため、子どもたちは読みからでは漢字を区別できません。しかも、小学校で習う漢字の約半分は音読みしかない漢字ばかり。音読みと訓読みを羅列して覚えるのは混乱のもとなのです。それを解決するのが音訓セットの「漢字のタイトル」です。書かずに唱えて覚える方法と同様に、口に出して唱えることで音読み熟語(漢語)に強くなります。

 

 「漢字が書ける、読める」という自信は、子どもたちの今後の学習に大きな力となります。漢字学習はすべての学習の基礎。だからこそ書かせる苦痛な学習ではなく、楽しい学習を心がけることがとても大切です。

字は部品が組み合わさってできていることは、ほとんどの日本人が知っています。しかし、部首名を知らない、部首以外の部分をうまく言えないために大損をしているのです。部品名を知ると、部品を組み合わせて字の形を口で表現できます。また、形の変化や書き順には規則性がある。そんなことを知るだけで、子どもたちは簡単に漢字を書けるようになります。

 

 漢字は実に合理的にできています。その素晴らしいシステムを子どもに教えなければ全く意味がありません。それを知らずに漢字を覚えようとする子どもは、「たて、たて、よこ、ななめ……」と線構成で覚えようとするでしょう。この方法では1,026字ある小学校で習う漢字すべてを覚えきれるはずがありません。

 

 実際に高学年になるにつれて漢字の習得率は落ちていきます。5、6年生の平均点はおよそ50〜60点。その学年で習う半数の漢字を習得できていません。しかし、ミチムラ式漢字学習を導入して『6年間を見通した漢字指導』を行ったクラスからは、高学年のクラス平均が95点を達成したなどの嬉しい報告が続々と寄せられています。

漢字を部品で覚えることのメリット

「木」や「土」のように分解すると線構成になってしまう基本漢字148字と部品124字、合計272字を覚えると、2136字ある常用漢字すべてが書けます。割合でいえば12.7%、覚える量が圧倒的に減ります。覚える部品272字のうち1年生で習うのが52字、2年生が81字、3年生が63字ありますが、4年生以降はガクンと減ります。6年生にいたってはわずか11字しかありません。つまり高学年になればなるほど学習がとてもラクになり漢字が覚えやすくなるのです。漢字学習に割く時間を減らし、他教科の学習に充てましょう。

書く練習は基本漢字と部品だけ

ミチムラ式漢字学習は書かせない漢字学習が基本のテーマですが、基本漢字と部品だけは正確に書ける練習が必要です。初めて習うときに書き順と形を覚えれば、その後の組み合わせで覚える漢字の細かなとめ・はね・はらいなどの間違いが減り、さらに正確な書き順が身につきます。テストや復習で間違えた字やうろ覚えの字などは部品や基本漢字だけを確認し、不確かな部分のみ書く練習をすれば十分です。基本漢字と部品はどれも簡単なカタチなので、書くことが苦手な子どもの負担を大幅に減らしてあげることができます。

徹底的に調べた「漢字のタイトル」

読み方の提示方法や指導時期は使う教科書によって異なります。これも子どもたちを混乱させている一因です。学習段階で分けて提示される読み方や二つある音読み、辞書などを活用するときに知っておいたほうがよい読み方などを徹底的に調べ、研究しました。そしてNTT作成の「単語親密度データベース」を参考に同音異義語を外し、動詞化・形容詞化・接頭接尾語付加・複合語を用いて熟語になるよう工夫したのが「漢字のタイトル」です。口で伝えても日本人なら誰もが漢字を特定できる組み合わせで、加えて語彙を増やすことにも役立ちます。

本来あるべき学習スタイル

部品に注目できるようになると、バラバラに見えていた漢字に関連性があり、意味までつながっていることが理解できるようになります。すると子どもは「漢字のおもしろさ」に気がつきます。漢字学習から知的好奇心を大いに刺激して「学ぶ楽しさ」を知ることができるのです。読み書きに自信がもてると、様々なところで情報の発信、受信ができるようになり、興味・関心の幅が広がります。こうした学習スタイルこそが本来あるべき学習の姿であり、大人になっても役立つ学びの能力・技術となることでしょう。

  • ミチムラ式漢字学習法は、障害の種別を問わず、すべての子どもが学習しやすい「ユニバーサルデザイン」の学習法です

 

— 道村 静江

道村静江の

プロフィール

ブログでは漢字のことや日々のことなどを毎奇数日に発信しています

 

ブログを見る

ミチムラ式漢字カードの使い方を動画で見る

© 2018 - ALL RIGHTS RESERVED - KANJI CLOUD Co.,Ltd.